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札幌ドーム赤字転落!ファイターズ移転後の現実と再生への道

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札幌ドームは、北海道札幌市にある大きなドーム型の施設です。プロ野球やサッカーの試合、コンサートなど、様々なイベントが行われてきました。しかし、近年は赤字経営が続いており、その解決策が求められています。

札幌ドームの赤字は、なぜ解消できないのでしょうか? その原因の一つとして、プロ野球チームの北海道日本ハムファイターズが2023年に北広島市に移転してしまったことが挙げられます。ファイターズは札幌ドームで多くの試合を行っていたため、移転によって観客が減り、収入が減ってしまったのです。

では、イベント誘致や多目的利用で札幌ドームの赤字は解消できるのでしょうか?

この記事では、札幌ドームの赤字の現状と、イベント誘致や多目的利用の可能性について考えていきます。

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札幌ドームの赤字の現状

札幌ドームは、2022年度には約13億円もの赤字になってしまいました。これは、ドームを維持するための費用やそこで働く人たちの給料など、お金がかかりすぎているのに、収入が減っていることが原因です。

なぜ赤字になっているのか、もっと詳しく見てみましょう。

  • ファイターズの移転: ファイターズが札幌ドームを本拠地としていた頃は、毎年70試合前後が行われ、1試合平均約2万7千人の観客が訪れていました。しかし、ファイターズが移転した2023年には、野球の試合数が13試合に激減し、観客動員数は年間で約35万人減少し、収入も大幅に減少しました。具体的な金額としては、ファイターズ移転前の2022年度は年間約28億円の収入がありましたが、移転後の2023年度は約12億円にまで落ち込んでいます。

  • 施設の老朽化: 札幌ドームは2001年に開場したので、20年以上が経過し、設備の老朽化が進んでいます。例えば、屋根の防水シートの劣化や、空調設備の故障などが発生しています。これらの修理やメンテナンスには、多額の費用がかかります。2026年度には、開場以来初めてとなる大規模な改修工事が予定されており、その費用は約57億円と見込まれています。

  • 維持費の高騰: 電気代やガス代、水道代など、ドームを維持するための費用が高騰しています。特に、近年のエネルギー価格の高騰は、ドームの運営に大きな影響を与えています。2023年度の光熱水費は約3億円で、2022年度と比べて約5千万円増加しました。

これらのことが重なって、札幌ドームの赤字は深刻化しています。

イベント誘致の可能性

札幌ドームでは、これまでにもたくさんのイベントが開催されてきました。例えば、2002年にはFIFAワールドカップの試合が行われ、日本代表戦では4万人を超える観客を動員しました。また、GLAYや嵐、B'zといった人気アーティストによるコンサートも開催され、多くのファンがドームに詰めかけました。2019年には、ラグビーワールドカップの試合も開催され、国内外から多くのラグビーファンが訪れました。これらのイベントは、多くの観客を動員し、札幌ドームの収益に貢献してきました。

しかし、イベント誘致だけで赤字を解消することは難しいのが現状です。

  • 競合施設との競争: 札幌市内には、札幌ドーム以外にもイベントを開催できる施設があります。例えば、コンサートやイベントによく利用される「真駒内セキスイハイムアイスアリーナ」や「Zepp Sapporo」などがあります。これらの施設と競争してイベントを誘致するためには、札幌ドームならではのメリットを活かした、より魅力的なイベントを誘致する必要があります。例えば、ドームの広さを活かした大規模な展示会や、最新技術を駆使したエンターテイメントショーなどを誘致することが考えられます。

  • イベント開催に伴う費用負担: イベントを開催するためには、会場費や警備費、設営費など、様々な費用がかかります。これらの費用は、イベント主催者だけでなく、札幌市が負担しなければならない場合もあります。例えば、2023年に開催された「北海道ドローン博覧会」では、札幌市が約1,000万円の補助金を交付しています。そのため、イベント誘致による経済効果だけでなく、費用負担についても考慮する必要があります。

イベント誘致は、赤字解消に向けた有効な手段の一つではありますが、それだけに頼ることはできません。

多目的利用の可能性

札幌ドームは、野球やサッカーだけでなく、色々な用途に利用できる施設です。その広大なスペースと充実した設備を活かして、多様なイベントや活動を展開することで、収益増加の可能性を秘めています。

施設の特徴

  • 可動式フィールド: 札幌ドームは、野球、サッカー、アメリカンフットボールなど、様々なスポーツに対応できる可動式フィールドを備えています。これは、国内でも数少ない特徴であり、多様なスポーツイベントの開催を可能にします。
  • 大規模な収容人数: 最大5万人以上を収容できる広大なスペースは、コンサートや展示会、式典など、大規模なイベントにも対応できます。
  • 充実した設備: 音響設備、照明設備、大型ビジョンなど、イベント開催に必要な設備が充実しており、質の高いイベントを提供できます。

多目的利用の現状

現在でも、札幌ドームは多目的に利用されています。

  • スポーツイベント: プロ野球やサッカーの試合以外にも、アマチュアスポーツの大会や、スポーツ教室などが開催されています。例えば、2023年7月には「世界ろう者陸上競技選手権大会」の開会式と陸上競技が開催されました。
  • コンサート: 国内外のアーティストによるコンサートが開催されています。2023年9月には、人気アイドルグループ「乃木坂46」のコンサートが開催され、多くのファンが集まりました。
  • 展示会: 様々なテーマの展示会が開催されています。例えば、2023年8月には「北海道キャンピングカーショー2023」が開催され、多くのキャンピングカー愛好家が訪れました。
  • 地域イベント: 地域住民向けのイベントも開催されています。例えば、フリーマーケットや、子ども向けの遊び場などが定期的に開催されています。

新たな活用方法

  • eスポーツ: 近年、世界的に人気が高まっているeスポーツの大会やイベントを開催することができます。ドームの大型ビジョンを活用することで、迫力のあるeスポーツ観戦体験を提供できます。
  • インドアスポーツ: ドーム内は天候に左右されないため、フットサルやバドミントン、テニスなど、様々なインドアスポーツの会場として活用できます。
  • コミュニティスペース: 地域住民の交流を促進するためのコミュニティスペースとして、ドームの一部を開放することができます。

課題と展望

  • 施設の改修費用: 多様なイベントに対応するためには、施設の改修が必要となる場合があります。例えば、eスポーツ大会を開催するためには、高速インターネット回線や競技用の設備を導入する必要があります。
  • 収益性: イベントによっては、収益が見込めない場合があります。特に、地域住民向けのイベントは、収益性よりも地域貢献を重視する必要があります。
  • 地域ニーズとの整合性: 地域のニーズに合ったイベントを開催することが重要です。そのため、地域住民の意見を積極的に聞き取り、イベント内容を検討する必要があります。

多目的利用を進めるためには、これらの課題を解決していく必要があります。しかし、札幌ドームの多様な可能性を活かすことで、赤字解消に貢献できる可能性は十分にあります。

専門家の意見

札幌ドームの赤字問題について、各分野の専門家から様々な意見が出ています。

  • 経済学者:

    「イベント誘致は、経済効果を高める上で重要な戦略です。特に、国際的なスポーツ大会や人気アーティストのコンサートなどは、多くの観光客を呼び込み、地域経済を活性化させる効果が期待できます。ただし、イベント開催に伴う費用対効果をしっかりと見極める必要があります。多角的な分析に基づいた、持続可能なイベント誘致計画の策定が求められます。」

  • 都市計画専門家:

    「札幌ドームを、スポーツやエンターテイメントだけでなく、文化や交流の拠点として活用していくべきです。市民が楽しめるイベントやワークショップを定期的に開催したり、地域住民の交流スペースとして開放したりするなど、多様なニーズに対応できる施設へと転換していくことが重要です。ドーム周辺の再開発と連携し、魅力的な都市空間を創造することで、更なる活性化を促すことも可能です。」

  • スポーツコンサルタント:

    「ファイターズの移転は大きな痛手ですが、札幌ドームは依然として国内有数のスポーツ施設です。プロ野球以外のスポーツイベント、例えば国際的なサッカーの試合や、近年人気の高いeスポーツ大会などを積極的に誘致することで、新たな収益源を確保できる可能性があります。また、地域住民向けのスポーツ教室や健康増進プログラムなどを充実させることで、市民の健康増進にも貢献し、ドームの利用者増加に繋げることが期待できます。」

専門家の意見を参考に、札幌ドームの運営方法を見直していく必要があります。

まとめ

イベント誘致や多目的利用は、札幌ドームの赤字解消に向けた有効な手段となりえます。しかし、課題も存在するため、これらの課題を解決していくことが重要です。

札幌ドームは、札幌市民にとって大切な施設です。より多くの人が利用し、愛される施設となるよう、地域住民も積極的に関わっていく必要があります。

この記事が、札幌ドームの未来について考えるきっかけになれば幸いです。