円安の影響もあり、様々な商品が値上げされている中、オリーブオイルの価格が60%ほど値上げされることが判明しました。
この記事では、オリーブオイルの値段が上がる理由などを解説します。
オリーブオイルの値上げ理由
オリーブオイルの価格は、近年の気候変動の影響を受けています。特に、主要生産国であるスペインやイタリアでは、干ばつが続き、オリーブの収穫量が減少しています。さらに、円安が進む中、輸入コストが増加し、国内価格にも影響を及ぼしています。
気候変動の影響は今後も続くと予想され、オリーブオイルの価格は安定しない可能性があります。
具体的な価格の値上げ率や対象製品は以下となります。
-
日清オイリオグループは、家庭用と業務用のオリーブオイル計30製品を値上げすると発表しました。5月納入分から販売価格を23〜80%引き上げることになりました。
-
家庭用製品は22製品が対象で、一部のシーズニングオイルを除くほぼ全ての製品が23〜64%の値上げとなります。具体的には、「BOSCOエキストラバージンオリーブオイル(456g)」は50%、「日清やさし〜く香るエキストラバージンオリーブオイル(350g)」は62%値上げされました。
-
業務用製品も8製品で60〜80%の販売価格引き上げとなります。
円安による影響
最近の円安は、オリーブオイルを含む輸入食品の価格に大きな影響を与えています。円安は輸入コストの増加を意味し、これが消費者価格に直接反映されるため、オリーブオイルの価格上昇につながっています。
為替レートは常に変動しており、特に日本円が他国通貨に対して価値を失うと、輸入品の価格は上昇します。オリーブオイルは主にヨーロッパから輸入されるため、ユーロやドルに対する円の弱さは、直接的にオリーブオイルの輸入価格を押し上げている要因となっています。
オリーブオイルの代替品
近い栄養価を持つ他の油・オイル
オリーブオイルに近い栄養価を持つ油として、以下のようなものがあります。
-
米油: オリーブオイルと同様にオレイン酸が豊富で、血中コレステロール値の改善や美肌効果、脳や心機能の改善に役立つとされています。また、γ-オリザノールやビタミンEなどの抗酸化作用を持つ成分も含まれており、健康に良いとされています。
-
なたね油: オリーブオイルと同じく一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸を多く含んでおり、加熱に強く酸化しにくい性質を持っています。生活習慣病の予防につながるとも言われています。
-
ひまわり油: 特に高オレイン酸のひまわり油は、オリーブオイルに似た栄養価を持ち、オレイン酸が豊富です。ビタミンEも比較的多く含まれています。
これらの油は、オリーブオイルと同じように健康に良い影響をもたらす可能性があり、料理や用途に応じて選ぶことができます。
ブレンドオリーブオイルという選択肢
ブレンドオリーブオイルは、異なる種類のオリーブオイルを組み合わせて作られる製品です。このブレンドにより、味や香り、栄養価のバランスを調整し、一貫した品質を保つことができます。以下はブレンドオリーブオイルに関するいくつかのポイントです。
-
品種の組み合わせ: ブレンドオリーブオイルは、異なる品種のオリーブを組み合わせることで、特定の風味や特性を持つオイルを作り出します。例えば、フルーティな味わいや辛みを加えたい場合、それぞれの特徴を持つ品種を選んでブレンドします。
-
品質の安定化: 単一品種のオリーブオイルは収穫年によって味が変わることがありますが、ブレンドオリーブオイルは複数の品種を組み合わせることで、年間を通じて安定した品質を提供することが可能です。
-
コストパフォーマンス: ブレンドオリーブオイルは、高価なエクストラバージンオリーブオイルと、より経済的なオリーブオイルを組み合わせることで、コストパフォーマンスを高めることができます。これにより、日常的に使用するオリーブオイルとしても適しています。
-
用途の多様性: ブレンドオリーブオイルは、サラダドレッシングや調理用オイルとして幅広く使用できます。また、特定の料理に合わせたブレンドを選ぶことで、料理の味を引き立てることができます。
ブレンドオリーブオイルは、エクストラバージンオリーブオイルの風味を楽しみつつ、日々の料理においても経済的に利用できる選択肢として優れています。オリーブオイルの価格が高騰している現状では、特に有効な代替品と言えるでしょう。
まとめ
オリーブオイルの価格高騰は、世界的な気候変動や経済状況の変化によって引き起こされています。
まず、使用量を見直し、無駄を省くことが大切です。オリーブオイルを使うレシピを工夫し、少量で済む方法を探しましょう。また、ブレンドオリーブオイルや他の植物油を代替品として活用することも一つの手です。
健康を維持しつつ経済的な選択をするためには、オリーブオイルの栄養価に近い他の油を選ぶことも考慮に入れましょう。米油やなたね油などが代替として適しています。
このように、オリーブオイルの価格高騰に対応するためには、日々の使用量を見直し、代替品を上手に活用し、市場の動向を把握することが大切です。消費者として賢い選択をすることで、家計に優しい健康的な食生活を維持することができます。