先日、青森県弘前市のイトーヨーカドーが7月をめどに閉店を予定していることが判明しました。
これにより、青森県からは全てのイトーヨーカドーが閉店、青森県から撤退ということになります。
他の県でもヨーカドーは閉店ラッシュが続いていますが、なぜ長いこと愛されてきた店も含めて閉店しているのか、理由を調べてみました。
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続々と閉店するヨーカドー
青森県だけではなく、新潟県や長野県、北海道からも全店舗閉店する予定となっています。
ヨーカドーがあったところは別の会社が経営するスーパーなどが代わりに入ることにはなっていますが、どの店舗も長年愛されてきたこともあり、閉店を惜しむ声が多々寄せられています。
ではなぜ閉店ラッシュとなっているのか解説します。
理由はコンビニと比べて利益が低いから
理由はズバリ、
コンビニに比べてスーパーの利益率が低いから
となります。
2022年2月期のスーパーストア事業の売上高に当たる営業収益は、1兆8,107億円。国内コンビニエンスストア事業の営業収益は8,732億円でした。スーパーはコンビニの2倍稼いでいます。
一見すると「稼いでるのになんで?」となりますが、ここから経費や人件費などを引いた利益額を見てみると、逆にコンビニの方が圧倒的に高いのです。
コンビニの利益率は30%、スーパーの利益率はたったの1%となります。
コレを単純計算すると、以下の様になります。
- コンビニ:8,732億円×0.3=2620億円
- スーパー:1兆8,107億円×0.01=181億円
確かに利益という面で見ると、圧倒的にコンビニの方がいいですね。
しかしこれは単純にコンビニが凄いというより、スーパーの方に注力せずに放置してしまった経営陣に問題があるとも言われています。
株主からも改善しろと言われ続けていたこともあり、改革としてスーパーを利益が上がっている駅前や都市圏のものに限定するという方針を取ったとされています。
アパレル事業からも撤退を決定
アパレル事業からも2026年までに撤退すると表明しています。
セブンアンドアイはグループ戦略として「食」を軸にしていくということもあり、撤退が決まっています。
今までは色々な分野に手を伸ばしてきたセブンアンドアイでしたが、企業の戦略として中途半端になってしまっていたとし、フォーカスすべき部分をハッキリさせていく方針を取ると、社長がインタビューで語っていました。
ただやめるというのではなく、伸ばしていく分野を限定することでサービスのクオリティをアップしていくとのことです。
まとめ
これからのイトーヨーカドーは、スーパーは都市圏を中心に展開、コンビニは都市圏以外も手広く展開していき、「食」を中心にしていくという経営方針にすることで、利益が低いところは閉店、撤退するということでした。
意地悪な言い方をすると、イトーヨーカドーは田舎や地方を捨てることになりました。
セブイレブンは逆に田舎でも続々と店舗を増やしています。
恵方巻のブームの火付けとなったのも地方のセブンイレブンだったということもあるので、これからは地方にはヨーカドーが無いことが当たり前になるのかも知れませんね。